Vol.6 SKY-02~Episode 23~

僕は荷物がある分スピードダウンしてその人に迷惑をかけるといけないと思って、先頭で少しハイペースで走った。
少々アップダウンが目立つ道ではあったが、僕はちょっとイイ格好をしようとして坂道でもペースを落とさなかった。

スコトン岬へたどり着いた僕らはそのちょっとした名所の前で記念撮影をした。

桃岩壮への帰り道、僕は少しバテてしまってスピードダウンしたが、なんとかがんばって夕食の6時には間に合った。

夕食を済まし、風呂を済ましたら、いよいよここのバカ騒ぎが始まった。
さすが、に北海道3バカユースの最強のバカさを誇るだけあって、その度合いは凄まじかった。

まだ夕飯をゆっくり食べてる人や、広間でくつろいでいる人、それぞれの部屋に太鼓とギターを鳴らし、

「ミーティング~♪ミーティング~♪ミーティング~♪」

と歌って人を集めていた。

僕は「何じゃコイツら~?」

と思いながらミーティングの行われる場所へ移動した。

てな訳で、ミーティングが始まったのだが、
それはミーティングというか学芸会みたいな感じだった。
内容としては、礼文島の観光案内と説明。
こんな感じに。

スタッフ:「礼文島に高校があると思う人~」

「手を上げなかった人、礼文島をバカにしてるんですかぁ!」

「ちゃんとあります。ちなみにその高校の前年度の受験者の倍率は0.4倍となっておりまして
4人受ければ10人受かるというような高校です。」

「‥バカにしてんのはアンタだよ!」
とツッコミたくなる内容だった。
まあ、そんな感じでミーティングが終わると、今度は

「さあ!踊りましょう!」

とあの襟裳ユースの時みたいに踊りの説明が始まった。

「やっぱ踊るんかよ~」

しかも踊りというかジェスチャーというか、そのフリ付けが襟裳の時以上にアホっぽくて恥ずかしい。
歌も襟裳の時以上にマニアックだ。


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連泊している人たちは、すでにその踊りを知っているので、楽しそうに踊っていた。
今日入って来たばかりの僕らは、その波に乗れずその中の半分は恥ずかしがって、踊ることをためらっていた。

そんなこんなで明日はいよいよあの「ボーイズ・ビー」でもあった「愛の8時間コースだ!」そう思い、僕は眠りについた。

8月26日、礼文島の桃岩ユースで、さわやかな朝を迎えようとしていた‥
8時間コースを歩く人だけにこっそりとスタッフさんが起こしに来てくれた。
早起きした僕らは一行昨日僕がチャリで行った場所、スコトン岬へバスで向かった。

僕らは二組に分かれてチームを作った。
ひとつのチームは「桃岩」の名前にちなんでつけられたチーム名「桃組」
そしてもう一つのチームは「岩組」か?と思っていたら、少し違って、「アホ組」となった。(全然違うわ!)
幸いにも僕は「桃組」のメンバーとなった。

さて、この2チーム、一体どうなることやら。

2チームに分けたということは、2つのチームがどちらが先に桃岩壮へ帰るか競い合うのかと思うと、2チーム合流して進むようだ、
「それって分けた意味ね~んじゃねえの?」
と思ったがまあ、いいか。
そうして僕ら、桃組とアホ組は歩き出した。
礼文島は小さな山というか丘で全体ができていて歩くのも、さほどキツくないと言えばキツくはないが、常にアップダウンが続くので、決して楽ではなかった。

しかし天気快晴。
今日は初めて自転車に乗らない日、
晴れてよかった。

Vol.6 SKY-02 Episode 23