第4話 室蘭の旅人たち-3

 その女の子たちの中に少し年上の人がいて、その人は大阪から来た人で、奈良出身の僕は関西弁が妙に懐かしく感じて、結構仲良く話していた。
そして、その人は明日、地球岬まで歩かないかとみんなに呼びかけていたが、僕は今日の時点ですでに一日ロスしてしまった北海道一周計画がうまく達成できるか少し不安になっていたので、残念ながらそれを断った。

今の僕ならそれでも参加したかもしれないが・・・^^;)。

 そのツアーが終わった後、それに参加していた2人組みの女の子がそのユースホステルに置いてある道具を使って卓球をしていた。
僕も一緒にやりたかったが、仲間に入れてということが言えなかった。(情けね~^^;)

だが、その日はキャンプ場では味合えないひとときを過ごすことができた。
旅人同士はやはりどこか通じ合う部分があるようだ。

北海道に来て5日目の夜が過ぎようとしている。そろそろこの地に慣れてきた僕だが、すでにいろんな経験をして、もう随分と前からここにいる気がする。

「それにしても今日はいい日だった。たまにはこうやってユースホステルに泊まってみんなと話しをしよう。特に淋しくなったときには・・・・。」

そう思って布団に入った。

「おお!今日は布団で寝れるぞ!!ありがたい。」

 翌朝、早起きした僕は、ユースで出会った人達に別れを告げて、次の目的地へと向かった。
ちなみに大沼で出会った大阪から来た人にもらった椎名誠さんの本は、ここにある休憩室の本棚にこっそり寄付しておいた。僕はなんていい奴なんだろう・・・。(ちがうちがう^^;)

ザ・チャリダー
Vol.1 FIELD
~大地~

次章へ続く

Vol.1 FIELD-12 Episode 3